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レイチェル・ワイズが輝くー「ナイロビの蜂」
レイチェル・ワイズが輝くー「ナイロビの蜂」_c0019088_19436100.jpg

前から注目していた映画、「ナイロビの蜂」を観て来ました。

最近、社会派の映画が増えているけれど、この映画もその一つ。

ただし、見事なカメラワークと、現在と過去が巧みに絡みながらスピーディに語られていくことで、スリルとサスペンスは満点。娯楽性も充分です。

品行方正で心優しい外交官ジャスティン(レイフ・ファインズ)は、上司の代理で講義した席で、社会派の大学生テッサ(レイチェル・ワイズ)に質問されます。

Is it more diplomatic to bend to the will of a superpower and, and politely take part in Vietnam the sequel?
「超大国の意向になびいて、儀礼上、ベトナム戦争の続編に加担することが外交なのですか?」と、イギリス政府のイラク介入への姿勢をするどく追及するレイチェル。

(bendは曲がる、曲げるという意味。ここでは自分の意思を曲げ、相手に屈服することを指している)

周りの目も気にせず、そんな正義感に満ちた質問をするレイチェルに、ジャスティンは、You were courageous.(君は、勇気があるね)と近づき、なぜか自然に、Can I buy you a coffee?(お茶でもどう?)ということになり・・・後はご想像の通り。

ジャスティンは、タイトル(The Constant Gardener)のように、常に客観的で冷静、庭いじりが趣味で、花木に水を絶やさない。一方、レイチェルは、花木はすぐ枯らすが(私みたい!)、炎のように激しく、現実に苦しんでいる人をほっておけない。

アフリカで繰り広げられる、大国の巨大なマネーゲームの中で正義に立ち向かうレイチェルは死に至る。そして、ジャスティンはその裏にある陰謀を暴く過程で、妻の自分への愛、また自分の妻への限りない愛に気づいていくんです。

映画の後半、情報局のティムに危ないから国に帰れと言われ、ジャスティンはこう言う。

I can’t go home. Tessa was my home.

「イギリスには戻れない、(アフリカを愛し、そこに眠る)テッサが僕の家だから」と言うジャスティンには泣けますぞ!

深い夫婦愛を描いたところもこの映画の見所だけど、限りなく品のあるレイフ・ファインズもいいが、知的で、可愛らしく、自由奔放なテッサにぴったりのレイチェル・ワイズが素晴らしいです!!(こんな女性ホントにいそうです)

このような映画が次々と出来るのは、ウソで固められた最近の世の中に、皆、愛想が尽きたとでもいいましょうか・・・うんざりしている証拠ですね。

テーマはやや悲壮ですが、映画の中のアフリカの大地が実に生き生きしている。そこに生活するアフリカの人々も、とても人間としてリアルに見えました!

(写真は、伊豆の旧住人が備え付けた?玄関先の赤いポスト。以前、ウグイスが中に卵を産んでいた・・・)
by kerigarbo | 2006-05-13 18:26 | Comments(2)
Commented by きゃん at 2006-06-11 11:27 x
Keri先生、お久しぶりです。「ナイロビの蜂」は重いテーマですが、アフリカの人たちへの暖かい気持ちが伝わってきてとてもよかったです。
今、先生のお書きになった本「気持ちが伝わる英語表現」を読んでいます。中に出てくる映画が私の好きな映画ばかり・・・特に「映画と英語のこぼれ話」が楽しいです♪また映画のお話楽しみにしています。
Commented by kerigarbo at 2006-06-13 18:02
忙しくてブログもしばしお休み、もうすぐ再開するつもりですが、コメントありがとう。私の本も読んでくださっているとのこと、嬉しいです。

またいつか、シネマ英語で本を書きたいな。そのためにも、またこのコーナーで書き続けなければなりませんね!
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