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今年のお正月は、留学中の娘が1年半ぶりに帰国。家族揃って伊豆で迎えました。出前のおせちに舌鼓を打ち、正月の空にくっきりと浮かぶ富士山を眺めながら、願いはひとつ。一日も早く、世界に平和を、そして人々の心に安らぎが戻りますように!
新年早々、温かいユーモアでほっとしたい方には、映画「ターミナル」がお勧めです。スピルバーグ監督が贈るこのヒューマン・ラブ・コメディでは、主人公のビクター(トム・ハンクス)が、ある事情のもとに空港に缶詰になってしまいます。 ある所から抜けられない状態のことを英語ではbe stuckといいますが、 He was stuck in the airport terminal. というわけですね。 (ちなみに、I’m stuck.と言えば、仕事や恋愛で行き詰った時にも使えます。) 映画の中では、wait(待つ)という言葉がキーワードになります。 ビクターが恋におちるアメリア(キャサリン・ゼタ・ジョーンズ)は、彼に何度も What are you waiting for? とたずね、ビクターも、映画の中で何度もI’ll wait.を繰り返します。 「待つ」ことが少なくなった現代人には、「自分にとって大切なものをひたすら待つ」という概念は、むしろ新鮮ですね! それから、この映画の巨大セットのモデルになったのがJFK空港。空港という所は、かつては、どことなくロマンチックな場所でした。人々の別れあり、再会あり、涙と笑いと愛に満ちていて・・・。最近では、悲しみに満ちた帰国あり、テロに怯える出国ありと、空港の雰囲気も様変わりしましたが。 空港って、ひとつの街が凝縮されたような場所であるところが何とも愉快です。レストランあり、本屋あり、洋服も靴も買えるのですから。 ビクターが何ヶ月も空港で過ごしたとしても、案外不自然ではないかもしれませんね! ************************************ Keri先生の 『シネマで見つけた気持ちが伝わる英語表現』(ジャパンタイムズ) 好評発売中。
by kerigarbo
| 2005-01-11 10:49
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Comments(8)
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マージー
at 2005-01-15 10:16
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Keri先生、こんにちは。
シネマフォトエッセイ、とても読みやすくて楽しいですね。 「ターミナル」まだ見ていないのですが、面白そうですね。 英語の言い回し、一つでも意識して聞いてみると、映画の楽しさも倍増しそうです。 「be stuck」スランプに陥ったとき、使えそうですね。 これからも、身近で、使いやすい英語表現、教えてくださいね。 次回も、楽しみにしています。
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kerigarbo at 2005-01-16 09:39
マージーさん、コメントありがとうございます。be stuckは、日常的によく使われます。確か、「ロスト・イン・トランスレーション」の中でも、女主人公が言っていましたっけ。これからも、いろいろな英語の言い回しをご紹介しますので、楽しみにしていてください。
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at 2005-01-25 20:51
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Keri先生、こんにちは。
初めて書き込みさせていただきます。"The Terminal"見ました。作品全体の感想は普通でした。取り入っていいわけでもなく、悪いわけでもなく。でも、英語が話せないビクターが時たま発言する言葉にグッときました。先生も書いているように、"I'll wait"がキーワードなこの作品。 彼がこの言葉を口にする度重みを増していって、短い言葉ですが、一番印象に残っています。
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kerigarbo at 2005-01-28 08:20
Ninaさん、私は本屋+カフェというのは、最高の組み合わせだと思います!でも、日本ではなぜかあまり普及しませんね。日本人は綺麗好きですから、本にコーヒーのシミなんてつくのは、ちょっと嫌だからかもしれませんね。
「Stuck」という歌があるとは知りませんでした。今度、聞いてみます。
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kerigarbo at 2005-01-28 08:23
Teddyさん、初書き込みありがとうございます。
私、ゆったりと落ち着いて見えるらしいですが、実は短気で「待つ」というの超苦手です。つい、短期的な結果をすぐ求めてしまうこの性格を反省して、今年はゆっくり行くぞ!と願っています。
Keri先生、 本屋で買った小説をカフェでゆっくり読む・・・理想的な午後の過ごし方です。本といえば先生のオススメ作がありましたら是非教えてください。
「Stuck」は歌だけでなく1度ビデオでご覧になることをオススメします。映画『グリース』の世界が描かれているんです!!撮影に使われた学校やバスは同じものだそうですよ♪
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kerigarbo at 2005-02-03 09:24
Ninaさん、最近は悲しいことに、仕事関係の本しか手に取ることがなくなってしまいました。でも、近くにタリーズがあるので、急にラテが飲みたくなったときは、仕事を持っていっちゃいます。結局落ち着かなくて仕事にはなりませんが、ボーとして外を眺めているといい癒しになります。
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【Keri先生のプロフィール】
光藤京子(みつふじきょうこ) 英語コミュニケーション・翻訳関連の執筆家・コンサルタント(TAS & コンサルティング)。会議通訳、翻訳ビジネス、大学講師の経験を生かし、これまで数多くの本を出版している。『働く女性の英語術』(ジャパンタイムズ)、『何でも英語で言ってみる!シンプル英語フレーズ2000』(高橋書店)のほか多数。最新書に『する英語 感じる英語 毎日を楽しく表現する』(ジャパンタイムズ)がある。 お気に入りブログ
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