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今日は映画のお話ではなく、最近、東京外国語大学教授の鶴田知佳子さんが、柴田真一さんと書かれた「リーダーの英語」(コスモピア)を紹介します。 日本人が英語に限らずスピーチが苦手なのは有名な話。 何せ、学校では、先生から指名されてから話すべしと教育され、「沈黙は金なり」、「能ある鷹は爪を隠す」とかなんとか教わっている我々が、スピーチが上手なわけがないですよね!! それに比べ、欧米人は言葉を大事にする民族。小さい頃のshow-and-tell(クラスにお気に入りのものを持ってきて、それについて皆の前で話す).に始まって、言葉を操れない者は無能呼ばわりされかねない文化に育っているわけですから、やっぱり違うかな・・・。 (日本では、最近、やっと必死になって、大学でパブリック・スピーキングなどを取り入れだしたわけですが、英語の授業でやっているのみ。日本語でちゃんと喋れる訓練もして欲しいなあ・・・と、私は常日頃、思っております) この本は、良いスピーチの構成の仕方に始まって、マーガレット・サッチャー、バーバラ・ブッシュ、ジョージ・ブッシュ、トニー・ブレア、ヒラリー・クリントンなど、演説の達人の生のスピーチがCDで聞けるんですよ! 中でも、私個人は、意外(?)にもバーバラ・ブッシュさん(現在の大統領のお母様ですね)がウェルズリー大学の卒業式でしたスピーチが素晴らしいと思いました。 Whether you are talking about education, career or service, you are talking about life, and life really must have joy. It’s supposed to be fun! (教育であろうとキャリアであろうと国家への奉仕であろうと、人生に関わることについては、人生はまず楽しくあるべきだと言いたいです。人生は楽しむべきものなのです)(「リーダーの英語」P68-69より引用) 最後のIt’s supposed to be fun!は、「決め台詞」としても紹介されている。(be supposed to~こうあるべきだという意味で、比較的口語表現) ウェルズリーと言えば、ヒラリー・クリントンを輩出した東部の名門女子大ですが、これからキャリアウーマンを目指している卒業生に対して、人生ではキャリアも必要だが、家庭の温かさや、人生の喜びも同じくらい大事だよと言っているのですね。 この本、優しい語り口で書かれており、英語上級者でなくても充分楽しめます。本屋さんで見かけたら、是非手にとって見てください!
by kerigarbo
| 2006-02-26 16:09
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Comments(8)
初めまして、Keri先生!
私はnaokoと言います。映画と英語に興味があり、以前からこのブログを拝見させて頂いてます。(*^_^*) また大変、気に入ってますのでリンクさせて頂きました。よろしいでしょうか?? この本を本屋で見つけたら購入したいと思います。!(^^)! 英語に関してはまだまだ未熟者ですが、勉強の長続きするコツはやっぱり楽しむ事が一番だと、私も思います☆
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kerigarbo at 2006-02-26 21:28
naokoさん、初コメントありがとう。ブログにリンクしていただいて嬉しいです。
英語は楽しんでやるに限りますが、ご紹介した本は、超一流の人のスピーチを扱っているのにも関わらず、印象的で、効果的なスピーチの基本をシンプルに易しく解説してくれています。アメリカ人とイギリス人の話す英語の違いなども聞いて面白いと思いますよ!
Keri先生ご無沙汰していました
いつもながら先生のおっしゃる事はそうだな~って 思います 確かに、欧米人と話をしていて楽しいと感じます 彼等の表現の仕方はウィットに富んでいて、 洒落ているなと思います また、日本人では桃井かおりさんがトーク番組で話しているのとても好きなんです! 彼女の話、いつも楽しいなと思ってます やはり、話しの下手な人、表現力の無い人は 頭良くないんだって思ってしまいます 確かに、日本人ですものまずは日本語できっちと話せるようになる事が先決ですね 下手な英語でもまりは面白い事いうね~って言って貰えるととっても嬉しいです^^ 英語も日本語もがんばろうっと! 先生、また良い本があったら紹介してくださいね
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nekodapyon
at 2006-03-03 22:07
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バーバラ・ブッシュさんのスピーチは、以前、授業で習ったことがあり、それ以来、プレーヤーにいれて持ち歩いています。女性として、人間として大切なことを教えてくれるスピーチですね。
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kerigarbo at 2006-03-04 08:10
まりさん、たくさん書いていただきありがとう。言葉や外見より中身が大事というのは、日本人の昔からの美徳というか信念というか・・・それ自体は素敵なことだと思うんです。
でも、世界に向って発信するには、言いたいことが効果的に伝えられなければ損をしてしまいますもの。パブリック・スピーキングにしても、パワーポイントを使ったプレゼンにしても、プリゼンテーションの上手い人は中身までよく見えてしまいます。 私は、どのような主旨のクラスでも、どこかで生徒に発表させる形式を取り入れていますが、そのような経験を積重ねて、皆上手になるのではと思っています。
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kerigarbo at 2006-03-04 08:17
nekodapyonさん、バーバラさんのスピーチを持ち歩いているなんてすごい。息子のジョージの人気はいまいちですが、母は誰にでも愛されている。
当時、女優出身のナンシー・レーガンと比べてやや地味と思われていましたが、台所からパイの香りが漂ってくるようなバーバラさんの魅力は、大切なことを思い起こさせてくれる気がします。 最近忙しくて家事をさぼっている私、反省、反省!
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OGA
at 2006-03-05 02:21
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こんにちは。先生の授業を前期の授業で聞いていた者です。覚えてますか?
この本を生協で見ました。そんなにいい本だったんですね。けっこう高かったような・・・。でも、今度買ってみようかな・・・。
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kerigarbo at 2006-03-05 09:42
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【Keri先生のプロフィール】
光藤京子(みつふじきょうこ) 英語コミュニケーション・翻訳関連の執筆家・コンサルタント(TAS & コンサルティング)。会議通訳、翻訳ビジネス、大学講師の経験を生かし、これまで数多くの本を出版している。『働く女性の英語術』(ジャパンタイムズ)、『何でも英語で言ってみる!シンプル英語フレーズ2000』(高橋書店)のほか多数。最新書に『する英語 感じる英語 毎日を楽しく表現する』(ジャパンタイムズ)がある。 お気に入りブログ
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